賃貸の条件面に関して、更新料なしの物件は契約更新の際に費用がかからずお得なように見えますが、実はメリットばかりとも限りません。
その物件ならではのデメリットもあるため、本当にいいものかどうかは慎重に見定めるのが望ましいのです。
ここでは近畿大学在学中の方に向け、「更新料なし」の意外な一面についてご紹介しましょう。
そもそも更新料とは?入居者のメリットとなる更新料なしの賃貸がある理由は?
更新料とは契約更新の際に必要になる費用で、一般賃貸では2年契約となりますから、入居して2年が経過してまだ居住を続ける際に請求されます。
そこからまた2年が経過して再更新する際にはまた同じく請求されますから、同じ賃貸に長く居住する方に強く関係する費用となるでしょう。
これが不要の賃貸は入居者にメリットの大きい物件に見えますが、家主にとっては収入が減るため、請求しないのは不思議に思えるでしょう。
理由はいくつかあり、実は地域の習慣に由来するものですから、習慣のない地域なら更新料がないのが普通で、特に理由はなく契約更新の費用はかかりません。
仮にその習慣のある地域でも、更新料なしのほうが人気となり、入居率が高まったり、支払い能力の確実な入居者を集めやすかったりしますから、他の物件との差別化のためあえて取らないこともあります。
そのような積極性のある理由ではなく、その物件の人気のなさから空室をどうしても埋められないため、やむなく諦めているケースもあります。
賃貸の更新料なしのメリットとデメリットについて
入居者にとってはお得となり、特に同じ物件に長く居住する方にはメリットが大きくなります。
そのほかには、契約更新の費用が不要となるため、契約更新直後の退去にも抵抗がなくなり、入居者の都合優先での柔軟な転居がしやすくなることもメリットです。
一方で知っておくべきデメリットとなるのは、まず先にも触れたとおりで人気のない賃貸物件の可能性があることです。
駅から遠い、築年数が長いなど、そのままでは入居者が集まらないためにやむなく更新料をなしとしている場合、住み心地はあまりよくないことがあります。
また、更新料がない代わりに月々の家賃を高くしている物件もあり、2年間で総合すると、更新料を含めても他の物件のほうがお得なケースもあるのです。
類似したケースとして、更新料がない代わりに礼金などの初期費用が高い場合があり、必ずお得だとは限りません。
一見するとメリットのほうを強く感じがちですが、これらデメリットもよくご確認されるといいでしょう。